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リスケしていても、新型コロナウイルス感染症特別貸付を借りられるの?

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こんにちは!

経営コンサルタント・税理士の森です。

今回は、リスケ企業は、新型コロナウイルス感染症特別貸付を借りられるのかお伝えします。

基本的にリスケ中は、新規に融資は受けられません。ただし、現在は特異な経済状況で、普段の常識が通じないような融資情勢になっています。さて、リスケ中の会社は、コロナウイルス関連融資を受ける事ができるのでしょうか?

1.リスケ企業は、新型コロナウイルス感染症特別貸付を借りられるのか

一般的に金融機関は、リスケをしている先に追加で融資をすることは、まずありません。

しかし今回の新型コロナウイルス感染症特別貸付では、リスケをしている企業でも借りることができたという事例が結構あります。

2.リスケ企業が新型コロナウイルス感染症特別貸付に申し込んだ事例(同業からの情報)

(1)8年リスケ中の製造業 → 2,000万円実行

(2)1年リスケ中の建設業 → 2,000万円実行

旧債務が1,000万円残っていたため、合算して2,000万円実行。

真水(新たに手許に資金が残った金額)分は、1,000万円です。

(3)リスケ申し入れを検討していた卸売業 → 2,000万円実行

(4)8年リスケ中の食品加工業 → 謝絶(=NG)

(5)2019年8月にリスケ開始 → 1,000万円実行

旧債務が800万円残っていたため、200万円の追加融資と既存借入金との一本化を依頼し、返済期間も15年に延長。

3.借りられる金額の目安

リスケしている旧債務の金額にもよりますが、現時点での情報によると、貸出額2,000万円というケースをよく見かけます。また、「旧債務の当初借入額までならOK」と言われた事例もあるようです。

4.借りられるか借りられないかのポイント

借りられた事例の内容を聞いてみると、借りられるか借りられないかのポイントは、「返済できる可能性があるか」のようです。 

ただし、その企業の財務内容や経営状況にもよりますので、必ずしも事例のようになるとは言えません。その点はあらかじめご了承ください。

(1)返済額が、現在と同額かそれ以下の場合

新たな融資の返済期間を長くすることで、リスケ中の返済額より新たな融資の返済額が下回る場合は、借りられる可能性が高いようです。

(例)

リスケ中の債務の現在残高:1,000万円

当該債務の当初借入額:2,000万円

当該債務の当初毎月返済額:23.8万円(7年返済)

リスケ中の債務の毎月返済額:12万円(12万円減額)

新たな融資の金額:2,000万円(真水分1,000万円)

新たな融資の返済期間:15年(300回返済)

新たな融資の毎月返済額:11.1万円

つまり、リスケ中の債務の毎月返済額:12万円 > 新たな融資の毎月返済額:11.1万円

この例の場合、リスケ中の返済額より新たな融資の返済額が下回っているので、「返済可能」と判断されるようです。

(2)返済できる根拠を伝えた場合

「現在リスケ中だが、新型コロナウイルスがおさまった後に返済できる可能性がある」という根拠を示すことにより、融資を引き出せた事例もあります。

「現状でもまともに返済できないのに、新たに借りて返済が増えれば返せるわけがない」と通常では判断されますが、「こういう理由があるので、たとえ返済が増えたとしても、何とか返していけます」という根拠を説明する資料を添付することが重要です。

通常ならその根拠に対しても厳しく審査しますが、今は金融機関側も「救える可能性がある企業はなるべく支援しよう」というスタンスです。

金融機関がある程度納得しやすい資料を企業側から出すことで、語弊を恐れずに言えば、大目に見てくれる傾向があるようです。返済根拠の説明として納得してもらいやすい資料は、以下のとおりです。

●資金繰り表

●必要とする資金額の説明書(融資の申込書+事業計画書でもOK)

●融資依頼書兼経営計画書(融資の申込書+事業計画書でもOK)

ただし、あまりにも「夢物語」のような根拠だと、金融機関もまったく相手にしてくれません。くれぐれもその点にはお気をつけください。

このタイミングで、追加の資金調達・既存の借入金の借り換えをご検討してみてはいかがでしょうか。

ご閲覧ありがとうございました!

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