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補助金申請サポートの相場感とは

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こんにちは!

経営コンサルタント・税理士の森です。

本日は、補助金申請サポートの相場感についてお伝えします。

1.補助金申請サポートの「一般的な」着手金・報酬額の相場は?「ものづくり補助金」が出て間もないころ(2013~2014年あたり)の申請サポート報酬の相場は、以下のようでした。

着手金:20万円~30万円
成功報酬:20%~30%

まだ補助金申請の支援を行う専門家が少なかったため価格競争が起こりにくく、現在の相場と比較すると高めです。
今の相場は、地方によってばらつきはありますが、おおむね以下のようです。

着手金:5万円~10万円
成功報酬:10~15%

専門家の経験や実績によっても多少上下すると思いますが、「一般的には」このあたりが相場だと考えてよいでしょう。
まだ自分の補助金申請サポートの報酬を決めていない士業・コンサルタントのみなさん、参考にしていただければ幸いです。


2.不適切な報酬額を提示する専門家は成功率が低い
さてところで、ときどき「?」と思うほど高額な報酬を提示する専門家の話を、ネクストフェイズに問い合わせてきた事業者から聞きます。

「いくらなんでも」と思うほど高い報酬額を提示する専門家。なぜそんなに高いかというと、ずばり「採択される成功率が低い」からでは…と私は考えています。成功率が高ければ、報酬を吊り上げなくても十分な売上を確保することができます。

慣れた専門家は補助金申請に関わる仕事量もよくわかっているので、適切な報酬を設定できるのです。
また、経験が豊富なため、目利き力があります。つまり、補助金採択に「通りそうな人」と「通りそうもない人」を見極めることができるのです。
話を聞いて「採択されそうにない」と判断すれば、「せっかくですが」とお断りするでしょう。

一方、不適切な報酬額を提示する専門家は自分の仕事量や、その事業者が採択されるかどうかの見極めができず、どうしても「受任すること」を優先しがちです。受任すれば、少なくとも着手金は確実ですから。もしかして申請書の作成段階で「この事業は採択されそうにない」とわかったら、とたんに仕事が雑になったりするかもしれません。

しかし事業者には、作成サポートしてもらった申請書の「質」までは、なかなか判断できないのがつらいところです。
もし上記に示した(あくまでの私の周りの基準に過ぎませんが)以上の金額を求めてくる専門家がいたら、もしかして着手金目当てで「採択率の低い専門家」かもしれないと思ってもいいのではと考えます。

3.事業再構築補助金は通りにくい…と考えると
経済産業省のリーフレットを見る限り「なんだか簡単そう」と思いがちですが、実のところ事業再構築補助金のハードルは結構高いみたいです。事業再構築補助金のリーフレットには、「中小企業等事業再構築促進事業の活用イメージ」が掲載されています。この裏面の事例を見ると、簡単に取ることができそうな気がしますよね。

●事業再構築補助金リーフレット
https://www.meti.go.jp/covid-19/jigyo_saikoutiku/pdf/jigyo_saikoutiku.pdf

しかし一般社団法人融資コンサルタント協会の会員が経済産業省の担当者と話をしたとき、こんな言葉を聞いたそうです。
「事業再構築補助金はリーフレットにアップされている例の内容だけだと落ちますイノベーション、画期的な内容がないと採択はされません」

今回の事業再構築補助金の予算は1兆1485億円で、採択予定件数は55,000件。平均すると、1件あたりの補助金額は2,088万円です。
ものづくり補助金よりも多いんですね。普通に考えると、ものづくり補助金以上の新規性が必要になると思います。

事業再構築補助金は通りにくい…と考えると、新規性のアイデアについて相談できる専門家に依頼しないと、なかなか採択につなげるのは難しいでしょう。また士業・コンサルタント側も「申請書類の作成をサポートします」だけではなく、事業内容についての相談も受けられるように準備しておきたいですね。

となると事業再構築補助金の支援には、上記の一般的な補助金サポートとは違ったタイプの料金表が必要になるでしょう。
事業再構築補助金の予算額から逆算すると、1件あたり2,088万円。すべての申請が2,088万円になることはありませんが、仮に2,000万円の補助金申請を行うと考えましょう。

補助率が2/3だと、事業に必要な額は3,000万円になります。3,000万円の資金が準備できなければ、2,000万円の補助金の申請は通りません。自己資金で準備できなければ、金融機関からの借り入れを考えるでしょう。しかし懇意にしている金融機関を持っていないと、なかなか借入の確約がもらえません。

事業再構築補助金は、「いかに金融機関から融資を引き出せるか」が採択ポイントになってくると思います。
そのためには、金融機関との良好な関係を構築しておくことも必要となってくるでしょう。

4.補助金の申請サポートサービスの盲点

補助金の申請サポートは有益なサービスだと思いますが、設備投資など特定の行為については補助金以外にも中小企業優遇施策が色々とあります。例えば以下のようなものが考えられるでしょう。

①先端設備導入計画→設備投資に係る固定資産税軽減

②経営力向上計画提出→経営強化税制による税額控除+補助金の審査の際に加点+設備投資に伴う借入の金利が減免

③圧縮記帳→受給した補助金は全額利益となり税金が課税されるが、その課税を繰り延べることができる

④資金調達→高額の設備投資の場合は、日本政策金融公庫や民間金融機関からの資金調達の支援も必要になる。

      また、優遇金利を受けられる制度が複数存在する。

補助金だけではなく、補助金・資金調達・税制優遇制度などの中小企業支援施策を俯瞰して提案してくれる専門家に依頼することが望ましいでしょう。

ご閲覧ありがとうございました!

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