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間口の強みと奥行きの強み

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年商3億円未満の会社のための財務改革 ミライ財務®

こんにちは!

経営コンサルタント・税理士の森です。

本日は、商材(ビジネス)の種類についてお伝えします。

商材には様々な区分方法がありますが、その一つに間口が広く奥行のない商材と、奥行きがあるがその分入り口が狭い商材があります。

フロントエンド・バックエンドとは別の概念です。どちらが「正しい?儲かる?」といった議論ではなく、それぞれの特徴を活かしながらビジネスを発展させていきたいものです。なぜなら、どちらのタイプの商材(ビジネス)も社会から必要とされるものだからです。

1、間口に強みがあるビジネス

間口が広く、多くの人に短期的なメリットをもたらすことができる商材はBtoCのビジネスが多く当てはまります。

飲食店などは、たくさんの人に短期的なメリットをもたらす商材の代表格でしょう。他にも、顕在化した緊急性の高い問題を短期的に解決する商材もあります。例えば、税務調査の対応・銀行からの資金調達のサポート・補助金の申請・トラブル時の法律相談等がありますね。

こういった間口が広く、短い期間でサービスを完了させるタイプのビジネスは、大きく2つの活用方法があります。

1つはフロントエンド商材としてバックエンド商品の購入に繋げる方法。もう一つは、高速回転でたくさんの案件を裁くショット型ビジネスをする事です。

前者は簡単な話です、緊急性の高い問題を解決して顧客と信頼関係を築き、本命の高額商品の販売に繋げていきます。

後者のショット型ビジネスはお金とマンパワーは必要ですが、ハマると強いビジネスです。よくある方法は、WEB広告とセミナー営業を駆使して問い合わせの量を増やし、マニュアルに沿ってインストラクターが一定品質以上のサービスを提供し報酬を受け取ります。

顧客との関係は数週間から数カ月程度、成功報酬などを駆使して新規の顧客を常に集めて短期間に案件を完結させていきます。狩猟型のビジネスなので、リピートが来ない場合も多いのと、顧客満足というよりは「仕事だから」と割り切れる感情は必要かもしれません。ただし、コツコツ農耕的にビジネスを発展させるよりも、あっという間に数千数億単位の売上を稼ぎ出せる可能性も秘めています。

なお、このタイプの商材を販売する際に意識しておいた方がよい事は、間口が強いタイプの商材は「基本的に顧客の根本的な問題解決にならない場合が多い」という事です。例えば資金調達、会社の業績が悪いにせよ、急成長しすぎて資金が足りなくなってきたにせよ、目先の課題である資金調達をしたところで本当にお客様は幸せになれますか?

業績が悪くてお金が無くなったのであれば、業績が悪くなった根本的原因を直さなければまたお金が無くなっていずれは倒産するでしょう。そういった意味では、いずれ潰れてしまう会社に対して資金調達のサポートをしたことが、銀行や取引先の損害を膨らませることになるかもしれないのです。

あなたは資金調達をして手数料をもらったのですからそれでよいのかもしれません。しかし、結局その後返済できずに倒産したのであれば、見方によっては資金調達のサポートをしたことが社会的損害を膨らませる原因になったともいえるのです。資金調達の手数料をもらったあなた以外は、資金調達を依頼した会社・取引先・銀行・社員等などみんな不幸になってしまいました。

結局、資金調達のサポートだけでは人を幸せにするのは難しいのです。他の間口が広い商材全般にも言えることですが、顧客に寄り添う時間が短い結果、自分の満足(業績アップ)=顧客の幸せとはなりにくい点は忘れないようにしましょう。

2、奥行きに強みがあるビジネス

顧客に長期間寄り添って、顧客の根本的な問題解決をしたり、状況に応じて様々なサービスを提案するコンシェルジュのような役割をするタイプの商材です。

例えば、長期間のリピートが前提のサロン・セミナー・コンサルティングサービス・営業のサポート・士業の顧問契約などがあります。

綺麗になりたい・会社の業績を上げて豊かな暮らしがしたい・老後の不安を無くしたい・安定した売り上げが欲しい。こういった悩みに対して、長期的に顧客に寄り添ってサービスを提供し続けることで、根本的な問題解決を目指していきます。

仮に一時的に問題が解決しても、続けなければ元の木阿弥になります。顧客にとっても業者にとっても、お互いが無くてはならないパートナーの関係なので、顧客との信頼関係は必然的に深くなり本業以外の様々な相談もして頂けるようになるでしょう。

このタイプのビジネスは売上が上がってくるまでは時間が掛かるのですが、一度しっかりと顧客が付けば安定収入を得られる強みがあります。まさしく、農耕型ビジネスモデルだと言えるでしょう。顧客と長く付き合っていく事が肝になるので、能力だけではなく人間的な相性も非常に重要です。

奥行きが強いタイプのビジネスは、着実に良い顧客だけ増やしていく事・自己研鑽を怠らずに、日々進化しながら確かな仕事をする事。この2点が特に重要です。

無理に売り上げを増やそうと思えば、粗悪な顧客と契約してしまう→粗悪な顧客の対応に追われて営業活動に手が回らなくなる→粗悪な顧客が粗悪な顧客を連れてきてしまい、断りたいが営業する時間もないから背に腹は代えられない。断れない→もっと営業する時間が無くなる・・と、あっという間に負のスパイラルに陥ってしまいます。

売上が不安なのは痛いほどよく分かります、ただアドバイスはこれだけです「焦る必要はありません。確かな仕事をして、営業努力を続けていれば結果はあとからついてきます。いずれは営業すら要らなくなるかもしれません」。

奥行があるビジネスはどうしても業務が属人化しやすく、容易に人へ仕事を依頼できません。自身の稼働時間は限られているので、顧客数・売上はどうしても頭打ちになってきます。規模を拡大すると、クオリティはなかなか維持できないのです。中小企業の我々は尚更でしょう、自分でそんなに凄い仕事ができるなら、大手に高待遇で引き抜かれていくか独立していくでしょう。仕方のない事です。

サービス提供できる顧客数が限られるという事は、自ずと実績の蓄積に伴って単価を上げていく事になるでしょう。そのためにも、日頃から自己研鑽をおろそかにせず、常に仕事のクオリティを確保しましょう。

ご閲覧ありがとうございました!

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