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会計情報は複数の次元で比較する

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年商3億円未満の会社のための財務改革 ミライ財務®

こんにちは!

経営コンサルタント・税理士の森です。

本日は、会計情報の比較方法についてお伝えします。

あなたの会社は、会計情報はタイムリーに把握できていますか?

毎月最新の数字を把握している会社もあれば、年に1回しか会計数字を固めていない会社もあるでしょう。

会計数字は使い方によって、経営判断を行う際の強い味方になります。

まずは、4つの視点から会計情報を活用してみましょう。

1つ目の視点 過去の数値と比較する

先月・前期など過去と比較して、現在の業績はどうなのか。どの商品の売上が伸びて、どの商品の売上が減少しているのか。

極端に増加している固定費はないのか。こういった情報を検討します。

会社経営は後ろ向きに歩くようなものです、未来は見えない状態で先に進んでいきます。ただし、未来を予測するヒントは過去にあります。

後ろ向きに進むにしても、通ってきた道(過去)をみて、これから進んでいく後ろ(未来)に何があるのか予測できます。

未来を予測するためには、できるだけ直近の過去の情報を収集することが重要になるのは、言うまでもありません。

後ろ向きに歩いていたら、何キロも前に通ってきた道の情報(数か月前の数値)で、真後ろ(近未来)に何があるのかを予測することはできませんので。

2つ目の視点 現在の数値を把握する

基本的には、最新の数字を常に把握しておきながら経営判断をしていくことが重要です。

まずは、毎月毎月最新の数字を把握することから始めましょう。その次のステップとして、できるだけ早期に月次の数字を固めます。

目標は翌月10日までに前月分を、理想はタイムリーに最新の数字を把握できていることが望ましいです。

最新の数字を把握することが必要な理由は大きく2つあり、1つ目はPDCAサイクルを回すスピードを速めることができるからです。

「経営計画書でプランを立てる→実行する→月次決算で最新の数字を把握して予実分析をする。→改善点を把握し、すぐに経営改善を行う。」これが地味ですが、王道的な経営数値の活かし方です。

2つ目は、現在の自社の置かれている経営状況が正確に分かり正しい経営判断を行うことができるからです。

簡単にスポーツの試合でイメージしてみましょう。今の試合の状況によって、取るべき戦略は全く変わってきますよね?

試合時間は残り何分なのか?何点差で勝っているのか、負けているのか?得点できる可能性はどのくらいあるのか?選手の疲労度は?こういった最新の情報の把握ができていないで適切な経営判断を行う事は難しいでしょう。

ただし、毎月の変化の少ない業種によっては無理に月次決算を急ぐ必要はありません。毎月毎月大きな変化はありませんので、数か月前の情報でも十分に合理的な経営判断ができます。例を挙げると、運用保守サービスを提供している定額報酬型のSEや、我々のような経営コンサル・税理士が該当します。

3つ目の視点 未来の数値と比較する

目標を達成するためには、経営計画書・創業計画書など、将来的なビジネスプランを立てながら経営することが重要です。

何となく、東の方・北の方と進んでいっても目的地に到達できるとは限りません。

また、せっかく経営計画等を立てたのであれば、その計画を使い倒しましょう。計画を立てることが目的ではありませんので。

経営計画を経営の現場で活用するためには、なんといっても定期的な読み返し&ブラッシュアップと予実分析をすることがポイントになります。定期的に経営計画書を読み返して、経営者と従業員の心に刷り込んでいきましょう。経営状況や目標・価値観の変化に合わせて、内容もぶらブラッシュアップしていきましょう。試行錯誤の連続で、自社だけの経営計画書が出来上がります。

毎月月次決算を行って、経営計画書の数値と比較をしましょう。予実分析をして、また来月以降の経営に活かしていきます。

予実分析を行う際は、「現場での行動に落とし込むこと」を意識しましょう。と言うのも、会計数字はあくまでも会社を鏡に映し出した姿にすぎません。つまり、会計数字を良くしても、経営の現場が変わらない限り会社は良くならないのです。

例えばラーメン屋であれば、予実分析をして「目標より今月の売上が10万円少なかった!」だけではなく、「売上100,000円÷1杯800円という事は、ラーメンの販売数が125杯分少なかった!1ヶ月125杯足りないなら、1日当たりもう4~5杯ラーメンを提供することが必要だ。そのためには〇〇をしなければいけない」ここまで落とし込みましょう。

繰り返しますが、あくまでも会計数値は鏡に映しだした仮の会社の姿です。数字上は小手先の錬金術で利益が出たように見せることもできますが、そんなことをしていても現実が変わらなければ経営状況は改善しないのです。

4つ目の視点 他社の数値と比較する

他社の数値と比較すれば、自社の弱点が浮き彫りになります。同時に、自社の優位性もわかってきます。

従業員1人あたりの生産性はいかがでしょうか?粗利率は同業より高いですかそれとも低いですか?内部留保は十分ありますか?貴社の給与水準は高いといえるのでしょうか?こういった情報が同業者との比較でわかるのです。

勘違いしてはいけないのは、黒字企業の数値であったとしても、同業者の数字が必ずしも正解とは限らないということです。例えば、同じものを製造している会社でも、自社工場を保有しているメーカーとファブレスメーカーでは財務内容が全然違います。また、会社の目指している方向性も同じではありません。200年続く会社を目指している場合もあれば、自分のできる範囲内でこじんまりと経営しているケースもあります。中小企業の場合は特に、他社との数字を比較して自社が優れている・劣っているとは、一概に言えないのです。

また、経営数値はT〇Cに加盟している会計事務所のような、専門家・プロしか入手できないというのも思い込みです。同業の黒字会社の経営指標は、日本政策金融公庫等で一般に公開されています。

数字を味方につけて、ロジカルに経営判断を行っていきましょう。

ご閲覧ありがとうございました!

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