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こんにちは!
経営コンサルタント・税理士の森です。
本日は、創業融資と保険営業のコラボについてお伝えします。
少し前の話になりますが、2019年に国税庁が節税目的の法人保険について税務上の取り扱い見直しを発表したことにより、保険業界は逓増定期保険の販売停止に踏み切りました。
それまで逓増定期保険の販売を主に行ってきた保険営業は窮地に陥り、当時、多くの保険営業が転職していきました。
そんな中で、「創業融資支援と保険営業には、一定の親和性がある」と考えられます。
理由① 創業者は創業融資獲得の支援を専門家に求めがち
日本政策金融公庫「2023年度新規開業実態調査」によると、「開業直前の勤務先からの離職理由」として、88.7%の創業者が「自らの意志による退職」と回答しています。
つまり創業者の9割弱は、「脱サラ」。また、同調査の「開業時に苦労したこと」という設問に対し、一番多かった回答は「資金繰り・資金調達」。これだけで全体の59.6%を占めました。6割近くの創業者が、開業資金の資金調達に悩んでいるのです。
今までサラリーマンで事業融資を借りた経験のない9割弱の創業者が、資金調達で苦労している事実があります。彼らが創業という夢を「確実に」かなえるために、創業融資の支援を(経営者仲間など相談できる知り合いがまだ乏しいので)一般の専門家に求めがちなのは自然なことです。
士業・コンサルタント側から見ると、「創業融資の専門家」という看板(もちろん実績も)があれば創業者に接触しやすく、また信頼もいただきやすいので、創業融資支援の機会が手に入るのです。
これはもちろん、「お金まわりの専門家」としての保険営業にも言えることです。
2.理由② 創業融資支援を必要とするリストが入手しやすい
創業融資支援を希望する傾向がある新設法人のリストは、比較的入手しやすいもの。法務局に行くと、新設法人のデータが手に入ります。また、わざわざ出向かなくても「新設法人リスト」を販売している名簿業者は、数多く存在します。
それらのデータでは電話番号まではわかりませんが、少なくとも「法人名」「郵便番号」「住所」「法人番号」を知ることはできます。DMの送付などで、直接アプローチすることができるのです。アプローチが適切なら、創業融資支援の依頼につなげることも難しくないでしょう。士業・コンサルタント、また保険営業にも可能な手法です。
注意点としては、DMやそれに添えるレターに「売り込み」色が強いと、ひどく嫌われるということ。創業間もない相手ですので、売り込まれるのに慣れていないことも多いからです。DM、レター等には、マイルドな表現をおすすめします。
3.理由③ 創業者には保険見直しのニーズがある
サラリーマンのときと、経営者になってからでは、保険に対するニーズが大きく違います。「保障の内容」もさることながら、「保険料」に対する考え方も変わるでしょう。
サラリーマンのときに入った保険では創業後のニーズを満たしていないことがよくあるため、必然的に保険見直しのニーズが発生します。保険営業のみなさん、創業融資支援を行い、実際に創業融資獲得という成果を上げた段階で、このように提案してみてください。以下は会話例です。
保険営業:
「サラリーマンの時に入っていた保険と、今、これから必要な保険は、内容が違ってくるでしょう。よかったら、今のニーズにあった保険にするため、見直しを一緒にしてみませんか。内容によっては、保険料を引き下げることができるかもしれません」
これならスムーズに保険見直しの打ち合わせができ、保険契約につなげるチャンスが生まれます。注意点としては、釈迦に説法ですが、「保険を売ろう」と思わないこと。
その創業者の人生を一緒になって考えるというスタンスなら、「押し売り」「恩着せがましい」などと誤解されることはないでしょう。
4.理由④ 「無料での創業融資獲得支援」に魅力を感じてもらえる
創業融資支援の成功報酬は、「資金調達額の5%(上限額の目安)」です。上限が5%と言われていますが、この支援で報酬を頂くのは、貸金業法等の関係から法的リスクがあると考えられます。
とくに会社に所属している保険営業だと、副業禁止の場合もあるでしょう。そのときは支援の前の段階で事情を説明し、次のように声をかけてみてください。
保険営業:
「私は会社に所属していて副業禁止のため、創業融資獲得のお手伝いをしても報酬をもらうことができません。しかし創業融資を獲得できた後、現在入っている保険の内容の見直しだけさせていただけたら、お手伝いは無料で構いません」
5.アプローチから面談までのプロセス事例
創業融資支援と保険営業の親和性が高いからといって、新設法人にDMを送っても、また電話番号を調べてテレアポを行っても、ただ「創業融資の相談にのります」だけではスルーされがち。結果は伴いにくいでしょう。
創業融資支援依頼につなげるには、創業者と実際に会うまでの「道筋(アプローチ → 連絡 → 面談につながるプロセスづくり)」を練りましょう。
例えば、新設法人との面談機会を作るために、下記のようなプロセスを踏んでいく方法もあります。ひとつの事例として参考になれば幸いです。
①DM送付
新設法人に「創業融資に役立つ小冊子プレゼント」等のDM送付
②訪問
プレゼントに応募してきた新設法人を訪問し、小冊子を手渡し
③その場でアドバイス
訪問時、創業融資についての相談ごとをお尋ねし、可能ならその場でアドバイス
④(必要なら)個別相談を別日に設定
入り組んだ内容なら個別相談を別日に設定、創業融資獲得支援の提案
保険営業活動の新しい切り口として、「新設法人にアプローチし、サポートした創業融資を成功させた後に、保険契約の見直しを行い新規契約につなげていく」手法は、自然かつ効率的かもしれません。
ご閲覧ありがとうございました!
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