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小規模な建設業経営で留意すべき点

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こんにちは!

経営コンサルタント・税理士の森です。

本日は、小規模な建設業経営で留意すべき点についてお伝えします。

建設業は日本の基幹産業ですが、その商慣習やビジネスモデルは独特で、他業種と比較しても考えて利益を出すことが求められます。

真っ当にビジネスを営むのであれば、漠然と仕事をしていても中々お金は残りません。小規模な建設業経営について重要な点をお伝えします。

1、ゴールから逆算して考える

先ずは将来自社が目指すところを明らかにしていきましょう。それによって、事業のやり方が全く変わってきます。

経営理念・人数・年商・事業内容・対応エリアなど、具体的であるほどやるべき事も明確になります。

2、職域を決める

例えば、左官工事・水道工事など特定の職域に特化するのか、住宅の建築・土木工事などを元請で受注することを目指すのか。

主な得意先はハウスメーカーなのか、ゼネコン・中堅建設会社なのか、自治体なのか。対応する業務範囲によって、会社の形も変わります。

少人数で専門性の高い会社にする道もありますし、ワンストップの総合建設会社のようなポジションを目指すこともできるでしょう。

3、公共工事の受注を目指すか決める

公共工事を受注する場合は、建設業許可を取得したり、経審の点数を上げるため年商や財務数値を一定以上の値に保つ努力をしたりと、様々な経営努力が必要になってきます。公共工事の受注を元請として目指すのか、それとも他社の受注した公共工事を下請で受けるのか、大まかな方針を決めておきましょう。

4、貯蓄性を高める

建設業に散見されるのが浪費癖です。銀座のクラブ等で大金を使ったり、ゴルフ・社員旅行などで散財し、あっと言う間にお金が無くなっていきます。家計も同じですが、お金を残すためには収入を上げるよりも支出を減らす方が近道です。

今の時代は、交際費を積んで仕事を取ってくるよりも、きちんとした仕事をして信頼関係を醸成し、繰返し仕事を発注してもらう方が重要です。もし、仕事が受注できなくて困っているのであれば、そもそも仕事のクオリティや社会人としての教養・モラルなど、根本的な部分に問題がないか見直してみましょう。

5、売上と利益率の関係について考える

建設業経営において、売上高と利幅は概ねトレードオフです。

売上を上げたければ来るものを拒まず片っ端から仕事を受注し、外注をフル活用すればよいでしょう。ただし、このように売上のみを追求した経営をしていると利幅が大きく下がります。

売上の増加は、固定費の増加・運転資金の増加・借入の増大を生み、今般のコロナショックのような状況になり売上がストップすると、立ちどころに資金ショートする危険が高まります。

その一方で、一人親方の人工貸しのような仕事をしていれば、原価は持ち込みの材料費くらいなので利幅は高くなるでしょう。ただし、1人の時間は有限なので、1,000万円弱が売上の上限になってくると思われます。規模は小さくても十分生計を立てることは可能ですので、どの程度の規模を目指すのか・どの程度業務範囲を広げるのか等、将来のビジョンから仕事のやり方を変えていきましょう。

6、銀行と仲良く付き合う

人を入れて、外注を使って建設業を営む場合は、銀行の力を借りるのが必須かと思います。

まず、建設業は売上が立つまでの期間が比較的長く、さらにその売上の支払サイトも40日以上・手形払いなど、非常に長い期間になりがちです。従って、それまでの原価・固定費を賄うために銀行から融資を受けるのです。

融資を受ける際は、まず経常的な運転資金とその他の運転資金を分けましょう。経常的な運転資金とは、売掛金・在庫を抱えるために常に一定額発生する資金の事です(売掛金+在庫-買掛金)。この資金は常に一定額発生するため、短期の継続融資で賄うことをお勧めします。その他の運転資金は、できるだけ返済期間の長い長期借入にすると安定するでしょう。

銀行と仲良くする方法は、過去にも当ブログで執筆しておりますので良ければご参照ください。

責任感・知識・行動力を武器に、建設業で利益を出していきましょう。

ご閲覧ありがとうございました!

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