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年商3億円未満の会社のための財務改革 ミライ財務®
こんにちは!
経営コンサルタント・税理士の森です。
本日は、銀行員の外部専門家の活用方法についてお伝えします。
業務負担と取引先への思いで板挟みになったら、銀行員は外部の士業等の外部専門家を活用してみましょう。
1.施策利用にかかる手間を具体的に
中小企業に有用な施策が、国から矢継ぎ早に公表されたのはご存じのとおりです。
●2023年1月10日 「コロナ借換保証制度」
●同2月 日本政策金融公庫「スーパー低利融資を使って借り換えを円滑化するための要件緩和」
●同4月 「経営者保証に関する金融庁の監督指針の変更」 など…
これらの施策は多くの中小企業の経営者にとって「うれしい」「助かる」「利用したい」ものばかりです。しかしどの中小企業も無理なく活用できるかというと、難しいのが現実。
なぜなら利用側も金融機関にも、手間がかかる=負担だからです。具体的に見ていきましょう。
(1)「コロナ借換保証制度」の手間
たとえば「コロナ借換保証制度」には、「金融機関との対話を通して経営行動計画書を作成」「金融機関による継続的な伴走支援」が必須。
(2)「スーパー低利融資を使って借り換え」の手間
「スーパー低利融資を使って借り換え」を行う場合、事業者(債務者)側から「一本化して借り換えを行いたい融資」を指定して申し出なければなりません。
(3)「経営者保証解除」での手間
「経営者保証解除」で必要とされる要件のひとつには、「金融機関に対し、適時適切に財務情報が開示」とあります。
2.業務増加、上司の反応、取引先への思いで板挟み
上記のとおり金融機関の担当者は、自分の担当企業には「うまくいってほしい」し、適切な融資制度が出たら利用して役に立ててもらいたいと思っているでしょう。でも、実際にできていない。
忙しすぎるからです。また、上司の反応や評価が気になるからです。「この制度を紹介しても、自分は手伝えないし…」「残業、禁止されてるし…」「なぜ手伝ってくれないのかとクレームになったら…」また、上司の反応も気になります。
たとえばコロナ借換保証だと、「自行(自店)の融資額が増えるわけじゃない」とばかりに、上司から「無駄な仕事を」と冷たい視線を浴びる不安があるかもしれません。業務増加、上司の反応、取引先への思いで板挟みになっている銀行員のみなさん。そんなときこそ、外部の士業・コンサルタントに頼ってください。
まずは取引先に制度を紹介して、「顧問税理士に相談してください」と伝えましょう。それがいちばんスムーズです。利用する制度によっては、国の補助金を利用できるものもあります。費用については各専門家が詳しく説明するので、金融機関担当者の側が言及する必要はないでしょう。
3.あなたは、バンカー
「担当先の企業の役に立ちたい」と願う担当者が信条に従った活動を行い、思うとおりの反応を顧客からいただけたら、どれだけ仕事にやりがいや誇りを感じられることか。
銀行員A:
やりがい? 誇り?そんなモン入行すぐに客と上司から踏みにじられたわ。淡々と仕事するだけっしょ」
銀行員B:
「本部は保守的で手の施しようがない。自分も家庭があるし、このまま面従腹背で定年まで」
銀行員C:
「銀行員なんて、しょせん金貸し。投資家じゃないんだから、融資して回収できてナンボでしょ」
そんな虚無的な声も、残念ながらときおり耳にします。でも、そのスタンスを続けるってしんどくないですか。そっちのほうが、信条に従うよりつらくないですか?あなたは、わかってるはずです。やりがいとか誇りとか、あなたが言うところの「そんなモン」を感じられる機会こそが、金融パーソン(バンカー)として成長の糧になることを。
実際、今回のコロナ禍で「コロナ融資」のサポートをしたことで、多くの担当者は「バンカーとしてやりがいを感じた」と言っています。そして「この仕事をしていてよかった」と思ったのは、何よりも取引先からの「ありがとう、助かった」の言葉だとも。
4.自分が手伝えない制度も取引先に紹介しましょう
「手間がかかって企業だけでは利用できない中小企業支援施策」も、「銀行員が忙しくてサポートしきれず、利用しにくい融資制度」も、どうか取引先にどんどん紹介してください。
そして勇気をもって「私には手伝えませんが」と言って(←これ大事)、外部の士業・コンサルタントの利用を提案してさしあげてください。それが取引先にも、あなたにも、そして実はあなたが属する金融機関にとっても、ベストな選択です。
取引先が諸制度を利用して経営を立て直せたら、支店だって、本部だって、渋い顔をするわけないでしょう。
ご閲覧ありがとうございました!
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