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行政書士資格と補助金申請の関連性

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こんにちは!

経営コンサルタント・税理士の森です。

今回は、行政書士資格と補助金申請の関連性についてお伝えします。

本日は、行政書士資格と補助金申請の関連性についてお伝えします。

近年コロナ禍の影響もあって、補助金・給付金が五月雨式に登場しています。

この、補助金や給付金の申請は、顧問税理士やコンサルタントであれば、無償であっても申請の支援をする場合もあるのではないでしょうか。

補助金等の申請といえば、行政書士資格が必要なのではないかと疑問に感じます。補助金・給付金の申請に関して、行政書士資格の要否を検証していきましょう。

1.補助金申請業務に関する総務省の見解の内容
「補助金申請業務に関する総務省の見解の内容」はA4判3枚に文字がびっしりと書かれており、ここではすべてを記載しません。
下記のURLをご参照ください。

●新事業活動に関する確認の求めに対する回答の内容の公表
https://www.soumu.go.jp/main_content/000793871.pdf 

2.照会者からの質問の内容
上記資料にある「照会者」からの質問の内容を簡単に説明すると、以下のとおりです。
※他にも2点ほど問い合わせしていますが、今回の趣旨とは違う内容なので省きます。

「経営革新計画等の承認申請や補助金申請に対する添削サービス等が行政書士法に規定する行政書士の業務に該当するかどうか」
照会者は、照会文の「新事業活動に係る事業の概要」にこう記載していました。
「行政書士法上の独占業務となる具体的な公的補助金申請に係る事業計画書の作成や経営革新計画等の承認申請依頼があった場合」

おそらく「公的補助金申請に係る事業計画書の作成や経営革新計画等の承認申請」のサポートが「行政書士の独占業務」だと解釈しておられるのではと思います。

3.総務省からの回答の内容
総務省からの回答は、「「公的補助金申請に係る事業計画書の作成や経営革新計画等の承認申請」のサポートは「行政書士の独占業務」に当たらない」でした。

少し長くなりますが、総務省の見解文から当該箇所を引用しましょう。

(回答)
照会書に記載された事業活動を前提とした場合、照会者が実施しようとする経営革新計画等の申請や補助金申請に対するサービスは、サービス利用者が作成した申請書類について一般的な改善案を提示するなど、法第1条の3第1項第4号における「相談」の範疇となる行為である限りにおいては、法第1条の2第1項に規定する「他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類……その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成」することには、当たらない。

(理由)
法は、第1条の3第1項第4号において、「前条の規定により行政書士が作成することができる書類の作成について相談に応ずること」を非独占業務と定めており、ここにいう「相談」とは、依頼者の趣旨に沿って、どのような書類を作成するか、書類にはどのような事項を記入するか等について、質問に対し答弁し、指示し、又は意見を表明する等の行為を指す。

本件において、照会者が行う行為は、「この部分についてもっと明確に記載すること」や「この部分について論点を絞った内容を作成すること」など、一般的な改善案や経験則、補助金の公募要領等に基づいた改善案を提示するものであるところ、当該改善案の提示は一般的には「相談」として評価されるものであり、当該改善案の提示が上記「相談」の範疇である限りにおいて、行政書士の独占業務とされている書類の作成には当たらないものと考えられる。」

4.つい独占業務に頼りたくなる
「補助金申請業務は行政書士の独占業務」という考え方に驚きつつ、同時に「なぜ士業は自らの独占業務を重要視しがちなんだろう?」とも考えました。独占業務、業際…今までもよく耳にしてきたからです。

たとえば、こんなふうに考えている士業・コンサルタントもいるのではないでしょうか。

士業・コンサルタント:「資格を持たない者がその業務を行えばクオリティが落ちる」

士業・コンサルタント:「しかしその道に通じた者(自分)が独占業務として行えばクオリティは担保できしかも他業種からの参入を防げる」

士業・コンサルタント:「将来にわたって仕事を安定的に確保できるかも…」

独占業務に大きく期待する気持ちはよくわかります。しかし、それだけに頼るのはハイリスク。独占業務とは、「資格さえ持っていれば誰でもできる業務」だからです。

5.独占業務以外の付加価値が重要
同業者の増加や顧客数の減少により競争が激化したり、ITやAIの発達により独占業務が脅かされたりすると、価格競争に入らざるを得ません。
同じ業務を行っていても、次第に売上が減少していきます。すなわち、ビジネスモデルの劣化です。事業の先細りを防ぐためには、独占業務以外の付加価値を提供できるチカラを身につける必要があります。

危機感を覚えている士業・コンサルタントは、独占業務以外に提供できる付加価値を、今からでも身につける努力をしていきたいものです。

なお、税理士に関して個人的に思う点としては、行政書士法に抵触する可能性がある限り、無理に補助金等の申請で対価を受領する必要は無いと思われます。行政書士は「有償独占業務」の資格ですので。

もし、収益の柱として、補助金等の申請業務も遂行されるのであれば、税理士と併せて行政書士登録もしておいた方が無難でしょう。

ご閲覧ありがとうございました!

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