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決算書の限界/問題点

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こんにちは!

経営コンサルタント・税理士の森です。

今回は、決算書等の会計情報だけでは追いきれない経営情報がある事実についてお話しします。

決算書は毎年自社ないしは税理士が作成してくれると思います。

さて、この決算書なのですが決算書の情報だけで合理的な経営判断は行えるのでしょうか。

少なくとも、決算書の会計情報には下記のような欠点があります。

1、間接的なコストをどの部門・製品がどのくらい使っているのか分からない。

決算書では製品の製造やサービスの提供で使用した、間接的・共通的コストがあります。

だいたいの決算書では製造原価報告書の当期経費の中や、販売費一般管理費の中にまとめて集計されてしまっています。

こうなると、製品やサービスを提供するのにどれくらいの原価が必要なのか正確に把握できません。

(例)

正確な原価 製品A 材料費30 製造間接費は加工時間・人員・製造数量などを基に詳細に集計すると20→正確な原価は50

決算書ベースの原価 製品A 材料費30 製造間接費は製造原価報告書から拾って商品製造数で単純に按分し40→原価は70となり不正確

2、費用の詳細な情報が分からない

会社の費用の中には、利益と結びついているものもあればそうでない費用もあります。

しかし、決算書だけ見るとそのような費用の区分はまるでされていません。

また製品の製造やサービスの提供を行っていく中で、

どの工程で・どの部門が・どの製品やサービスを提供するために・どのような活動をして・いくら費用を使ったのか、まるで分かりません。

つまり企業活動と費用が、まったく結びつかないのです。

3、経営資源の消費量が分からない

決算書には「材料費」や「労務費」など、結果として消費した費用の累計額だけが記載されています。

従って、どの材料をどの製品に対してどの位消費したのか、従業員はどの製品の製造にどのくらいの時間を使ったのか分かりません。

原価を発生原因まで遡ることは、決算書では不可能なのです。

また、上記の他にもいくら含み益・含み損を抱えているのか分からない問題もあります。

決算書を作成する過程で、経営判断に必要な情報整備もしてみてはいかがでしょうか。

ご閲覧ありがとうございました!

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