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年商3億円未満の会社のための財務改革 ミライ財務®
こんにちは!
経営コンサルタント・税理士の森です。
本日は、キャッシュが足りなくなる理由についてお伝えします。
利益が上がっても、全然キャッシュが残らない事ってありますよね。
利益とキャッシュは別物です。錬金術のような数字の操作で利益は作り出せますが、キャッシュを作り出すことはできません。
キャッシュは嘘をつかないのです。
キャッシュは常に潤沢にためておきたいものですが、会社の通帳からキャッシュが無くなってしまう理由とはいったい何なのでしょうか?
代表的なものをご紹介します。
1、運転資金が多いこと
売掛金・受取手形など、短期的に取引先へ貸し付ける状態になっている金額が大きいと、手元資金がなくなります。
また、在庫は現金の仮の姿です。売却+代金回収してキャッシュに替えない限り、キャッシュが使えなくなってしまいます。
運転資金の削減にはスピードが大切です、早期製造+早期売却+早期回収を意識しましょう。
当然ですが、支払を後ろに伸ばす努力も必要です。
2、固定費が多すぎること
固定費の多い会社は、多額の利益がないと立ち行かなくなります。
固定費と一言で言っても、利益に結びついている固定費とそうでない固定費があります。お客様の事や現場の事を考えながら、削れる固定費は削っていきましょう。
固定費の削減は自社都合で取り組めるので手が付けやすく、即効性もあります。
無駄な固定費を垂れ流していては、穴の開いた桶(会社)に水(利益)を入れるのと同じ状態です。水を入れても入れても、あふれ出して残らなくなってしまいます。まずは、利益の残るように、穴のない桶(最小限の固定費に抑えた筋肉質の組織)を作ることが先決です。
3、過大な投資をしていること
会社の規模や財務状況と比較して、大きすぎる投資(人員増強・設備投資等)は資金繰りを圧迫します。
こういった大きな投資は借入で資金を工面して投資するケースが多いと思いますが、期待以上の投資効果がないと一気に資金繰りが悪化します。返済額は増えるのに利益が入ってこないので当然です。
ましてや、今般のコロナショックで売上激減なんて状況になったらひとたまりもありません。
可能な限り、設備などの投資は「自社所有」の原則処分できない固定費とするのではなくて、柔軟に伸縮できるような「他社所有」の処分可能な固定費としていきましょう。具体的には、自社で工場・事務所・設備等を購入するのではなくて、他社工場の一部・事務所・設備等をリース・賃借するのです。ファブレスのような形態をとって、製造委託をしてもよいでしょう。
従業員も状況や業種にもよりますが、可能であれば労働時間・労働者数を調整できるような雇用形態で働いて頂くのが無難でしょう。
昔のように、たくさん人がいる会社が素晴らしい会社・潰れない会社ではないのです。
身軽で柔軟に規模を伸縮できる組織作りが、打たれ強く逞しい会社を作ってくれます。
4、借入金の返済期間が短いこと
設備投資のような長期的に収益を生むものを購入するのに、資金調達した借入金の返済期間が短いと資金繰りが悪くなります。
利益は長期的に上がるのに、それよりも短い期間で借入金の返済をしなければならないからです。長期返済の借入金に、借り換える事を検討してみましょう。
また、運転資金分だけ手形貸付等を利用して短期の借入金を繰り返す(短コロ)会社もありますが、銀行がいつでも次の短期融資を出してくれるとは限りませんよ?
数年会社経営をされている方はお分かりになると思いますが、銀行はその時の上級官庁からの命令や営業ノルマの進捗状況・支店長の経営方針などで対応がコロコロと変化します。また、担当者や融資課の責任者(役席)も定期的に入れ替わるので、懇意にしていた行員の異動によって、とたんに融資が受けられなくなるようなケースもあるのです。
借入をすることは簡単ではないですが、一時的に返さない(リスケする)ことは難しくありません。
返済期間の長い借入金で長期的な資金調達をして、手元資金を常に潤沢にしておくことが肝要なのです。御社を守ってくれるのは、銀行でもなければ国でも役所でもありません。キャッシュと信頼できる仲間達です。
5、支払手形を出していること
支払手形の不渡を2回出すと、銀行取引停止(実質倒産)になります。
なので、支払手形があると必要以上に資金繰りに気を遣わなければいけなくなります。借入をしてでも、支払手形をなくすことをお勧めします。支払手形さえ切らなければ、銀行取引停止になることはないのです。
受取手形で代金を回収することが多いのであれば、裏書譲渡するか手形割引して現金に換えましょう。
支払手形をなくして、掛け取引に変更した仕入先には「支払条件を良くしたので取引条件を見直してほしい」と依頼しましょう。
仕入原価の削減は、粗利益アップに直接貢献してくれます。
なぜ会社からキャッシュが無くなるのか原因を突き止めて、余裕を持った資金繰りをしていきましょう。
ご閲覧ありがとうございました!
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