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こんにちは!
経営コンサルタント・税理士の森です。
最近、創業融資に関する相談がとても増えているそうです。
ただ、どこから仕入れてくるのかわかりませんが、間違った情報を信じたまま相談に来られる方も少なくありません。
間違えた知識で融資に臨むと、
借りられるはずの融資も借りられなくなったり、
借りられる金額も少なくなってしまうこともあります。
特に多いのが「自己資金に関する相談」
この「自己資金に関する間違った認識をしている創業者」は、
引きも切らないです。
「創業したい」という想いが強いのはわかりますが、
自己資金が少なければ、金融機関は創業融資に対して、
厳しくなります。
今回は、
「創業融資における自己資金」
についてお伝え致します。
正しい知識を身につけた上で、
融資の申込を行うようにしてください。
1.自己資金は10分の1でOKか?
日本政策金融公庫の「新創業融資」の「自己資金要件」には、
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/04_shinsogyo_m.html
「新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を
1期終えていない方は、創業時において
創業資金総額の10分の1以上の自己資金
(事業に使用される予定の資金をいいます。)を
確認できる方」
と記載されています。
では、10分の1の自己資金があればいいのかと言えば、
そういうわけではありません。
「10分の1の自己資金があれば、
新創業融資に申し込むことができる」
という意味なのです。
10分の1の自己資金だけでは、
多くの場合、その融資案件は否決となります。
基本的に自己資金が多ければ多いほど、
事業は行いやすくなります。
自己資金が少ない場合、
最初から制約条件が大きくなってしまうため、
事業が成功する確率が低いとみられます。
そうなると、金融機関としては、
その創業者に対しての融資を躊躇します。
制度として、
『10分の1以上の自己資金を確認できる方』
という表現にはなっていますが、
審査上は、「10分の1の自己資金では、少ない」
と考えています。
実際、日本政策金融公庫の「創業計画Q&A」のページに、
https://www.jfc.go.jp/n/faq/sk_question_c.html
「自己資金はどれくらいあればよいですか?」
という質問があります。
この回答は
「一概には言えませんが、
「2013年度新規開業実態調査」(日本政策金融公庫 総合研究所調べ)
によると、創業資金総額に占める自己資金の割合は
27%となっています。
自己資金以外には、金融機関等からの借入金が61%、
親族が6%、その他が6%となっています。
事業が軌道に乗り資金繰りが安定するまでには
どうしても時間がかかります。
借入金の返済や予想外の出費で資金繰りが苦しくなるなど、
さまざまな問題が起こります。
万一の時に備えて、数カ月分の経費相当分はとっておくなど、
ゆとりを持った創業の資金計画をたてることが大切です。」
と記載されています。
暗に
「3割程度の自己資金は用意しておいてくださいね」
という意味のことを伝えています。
また、実際に、日本政策金融公庫の複数の担当者に対して、
「創業融資を申し込む場合は、どれぐらいの自己資金があればいいのですか?」
と尋ねたところ、ほぼ、全員が
「3割ぐらいは準備しておいて欲しい」
と答えたそうです。
2.自己資金が10分の1しかない場合、融資はしてもらえないのか?
だからと言って、
「自己資金が10分の1しかない場合、
融資はしてもらえないのか?」
と言われると、そんなことはありません。
実際には、
10分の1しか自己資金がなくても、
残りの10分の9を借りることができた事例は、
いくらでもあります。
自己資金が少なくとも、創業計画がしっかりしていた場合、
借りられることはあります。
少ない自己資金でも、創業計画が成功する根拠をしっかりと示し、
金融機関に納得してもらえれば、
「返済可能な事業だ」
と判断されるので、融資を受けることは可能になります。
事業計画書を作成した経験のない創業者が、
「しっかりした創業計画」を、作成するのは、
とても難しいです。
「どうしても、今、創業したいのだが、自己資金が足りない」
という場合は、お近くの専門家に相談されることをお勧めします。
ご閲覧ありがとうございました!
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