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こんにちは!
経営コンサルタント・税理士の森です。
本日は、新たに融資してくれる金融機関を開拓する手順についてお伝えします。
一般的な中小企業は、懇意にしている民間金融機関が一つあれば良い方で、日本政策金融公庫としか融資取引がないケースが多いものです。ましてや複数の民間金融機関と懇意にしている中小企業は、あまりありません。
しかし私は何度もこのブログで、以下のとおりお伝えしてきました。
「よりスムーズに、より有利な条件でお金を借りるなら、複数の民間金融機関と懇意に取引しておくこと」
スムーズに借りられる関係を作るには、手順が大事。正しい手順で臨めば、新規取引から6ヶ月後ぐらいで借りられるようになります。
今回は、企業にとって「新たに融資をしてもらいやすい金融機関」を開拓する手順についてお伝えしましょう。
1.「自分が金融機関に求めるもの」を明確にする
つきあう金融機関は、どんな金融機関でもよいわけではありません。「自分が金融機関に求めるもの」を明確にした上で、それを提供している金融機関にアプローチする必要があります。
例)●保証人をつけずにお金を借りたい → 保証人免除に積極的な金融機関
●担保なしに借りたい → 担保に過度に依存しない金融機関
2.目的に適した金融機関を見つける
「自分が金融機関に求めるもの」が明確になれば、次に行うのは「近隣の金融機関の経営方針を調べる」ことです。
それを把握するための資料が「金融機関のホームページ」と「ディスクロージャー誌」で、金融仲介機能のベンチマークや経営者保証に関するガイドラインへの対応状況を確認しましょう。
3.こちらから先に貢献をする
アプローチする金融機関が見つかれば、まずは訪問です。
しかし初回訪問でいきなり「融資をして欲しい」と言っても、金融機関はまともに取り合ってくれません。その企業の内容、経営者の経営能力・考え方・人間性などを知らずに融資するリスクを犯す金融機関はありません。
融資してもらうには、まず金融機関との関係性を構築する必要があります。よい関係を構築できれば、積極的に融資をしてもらいやすくなります。よい関係づくりには、こちらから「先に貢献する」ことが必要です。先に貢献しておくことで相手の「心の窓」が開きやすくなり、早期に良好な関係を築きやすくなります。
最初の印象が肝心ですので、まずは金融機関に貢献することから取引を始めましょう。最初にできる貢献としては、「定期預金」「定期積金」「投資信託」「保険」等の、金融機関が推進している商品を購入(預入)すること。
多くの金融機関の担当者や支店には多くのノルマを与えられていて、日々汲々としています。預金や商品購入などでノルマ達成に協力してくれた取引先に対して、少なくとも悪い気はしません。
ちなみに私のおすすめは、「定期預金」「定期積金」のふたつです。どちらも少額で構わないので大きな負担なく、すぐにでも行えるからです。
とくに定期積金は、コツコツ貯める経営者の堅実な姿勢を知ってもらうのにぴったりです。
4.事業計画書・会社案内等を渡す
相手が好意的に話を聞いてくれる関係性を築けると、次に自分たちのことを知ってもらうためのアクションが必要です。上述のとおり、経営内容を知らない企業に融資する金融機関はありませんから。企業が自分たちの経営内容をアピールするのに最適なのは、「事業計画書」です。
詳細に書かれた事業計画書を渡すことで、金融機関はその企業が「どのようなビジネスモデル」で「どのように収益を上げているのか」を把握することができます。また、事業計画書を補完する資料として、「会社案内」も有効です。
さらに融資する上において決算書は必要不可欠ですので、直近3期分の決算書も一緒に渡せば言うことはありません。事業計画書や会社案内、決算書等を渡す際に以下の2点を伝えると、担当者も対応しやすくなります。
●いつ融資を必要としそうなのか
●どのくらいの金額が必要になりそうか
「すぐに貸して欲しい」は御法度。せっかく構築できた良好な関係性が崩れてしまうかもしれません。くれぐれも最初の融資は、時間的な余裕をもって申し込んでください。
5.毎月訪問し、現状を伝える
金融機関には、「顧客の情報量と融資の可能性は比例する」という格言があります。
金融機関が融資をするために必要な情報は2種類。
1/将来性・潜在能力を知るための【ストック情報】
2/企業の「現状」を把握するための【フロー情報】
ストック情報、フロー情報に共通しているのは、決算書には載っていないこと。そこで【ストック情報】は、上述した「事業計画書」を提出することで金融機関に伝えましょう。
一方、【フロー情報】は、「試算表」と「月次事業報告書」の提出が有効です。
金融機関を毎月訪問し、「試算表」と「月次事業報告書」を提出して内容を説明することで、前向きに融資判断してもらいやすくなります。
これらの資料で、「企業を取り巻く現在の経営環境」「最新の経営状況」「今後の経営戦略」などを詳細に伝えましょう。
6.融資依頼書兼経営計画書を提出し融資申し込み
金融機関との良好な関係を構築し、【ストック情報】と【フロー情報】を適宜伝えることができていれば、積極的に融資に取り組んでもらえる土台が築けます。後は、融資が必要になったタイミングで申し込めばOK。
融資を申し込む際に「融資依頼書兼経営計画書」を提出して説明すれば、より早く、より確実に融資を実行してもらえるでしょう。
ご閲覧ありがとうございました!
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