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中小企業の社長のための生前贈与戦略

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年商3億円未満の会社のための財務改革 ミライ財務®

こんにちは!

経営コンサルタント・税理士の森です。

本日は、中小企業の社長のための生前贈与戦略についてお伝えします。

社長も会社を出れば一個人です。世帯主であるなど、家庭でも絶対的な存在感(特に経済的に)を持っている事が多い事でしょう。そこで、社長が血と汗で築いてきた大切な財産を、配偶者・ご子息へ繋いでいく為の「生前贈与戦略」を考えていく事で、社長とそのご家族双方が納得でき、かつ、効果的に財産の承継を図っていくことができるのです。

生前贈与は時間との戦いです、配偶者やご子息の未来のためにも、「社長ご自身が世帯主としての責任を持って」早めに着手していきましょう。

生前贈与の戦略は、下記のように考えていきましょう。

1、限界税率と実効税率の差

相続税の税率(限界税率)と贈与税の税率(実効税率)を比較して、後者の方が低いのであれば、生前贈与を行う事に合理性があります(納税額の観点から判断する場合)。

よって、贈与税率がミニマムの10%程度の負担で済む、年間一人当たり310万円までの贈与を行っている方が多くおられます。

2、生前贈与を受けた資産で運用する

せっかく生前贈与を受けた財産があるのですから、配偶者やご子息はその財産を眠らせずに、活用していきましょう。例えば、贈与を受けた現金を使って、社長(推定被相続人)を被保険者とする生命保険に加入したり、NISAやiDeCoで運用することが効果的です。

3、生前贈与が適している資産とは

生前贈与に向いている資産は、下記のような資産です。

①価値が上昇する資産

生前贈与された資産は、その贈与された時点の価格で課税されますので、将来的にも値上がりしていく資産が有効です。例えば、社長の経営されている優良企業の株式や、金・地価の上昇している都心のマンション等が有効でしょう。

②収益を生み出す資産

収益を生み出す財産を、早めにご子息等に承継できれば、社長の財産の蓄積・増大を抑制することができます。例えば、配当性向・配当利回りの高い高配当株式や、収益物件が該当するでしょう。

③相評と時価が離れており売却方法によって時価が上がるシンデレラ資産

  例えば、他人に土地を貸して建物を建てさせている「底地」等は、相続税評価が低くなります。原則的には、その相続税評価額で贈与税を計算するため、贈与税の金額は高額にならないケースが現状です。しかし、例えばこの底地を地主と共同で第三者へ売却してみたらどうでしょうか?一等地であればあるほど、相続税評価額よりも、結果的に高額で売却できる可能性があるのです。

誤解するとマズいのは、ここでいうシンデレラ資産は「実際の時価と相続税評価額が離れている資産」という事ではありません(これは否認対象になる可能性があります)、現状だと相続税評価≒時価であるが、活用の仕方によってはもっと大きな時価となる資産という事です。「近い将来急行停車駅となる見込の駅に近い土地」「近未来に市街化区域へ編入される見込みの市街化調整区域の土地」等も、これに該当するかもしれませんね。

戦略的に生前贈与を行い、社長と世帯主としての責任を両方果たしていきましょう。

ご閲覧ありがとうございました!

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