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その作業、顧問料に含まれますか?

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こんにちは!

経営コンサルタント・税理士の森です。

本日は、税理士の顧問料に関してお伝えします。

「詳細な料金表」を作っておくと、顧問料の範囲「外」作業をしぶしぶ無料で引き受けずに済みます。

税理士から、よくこんな声を聴きます。


税理士:
「融資サポート、事業計画書の作成…こちらが想定している顧問料の範囲「外」の業務を依頼されることがしばしばあるけれど報酬を請求できなくて…」そんな税理士の料金表は、大抵「顧問料 月額○万円」のみ。たしかに決算料、税務調査立ち会い、年末調整・法定調書等の料金は顧問料とは別で設定している会計事務所がほとんどでしょう。

しかし、「融資を受けたいので何から始めていいかサポートしてほしい」「資金繰り表も作っておいて」「試算表も要る」「融資してもらいやすい銀行を新しく開拓したい」「金融機関との交渉に立ち会ってくれる?」などと頼まれたとき、顧問料「とは別」で請求できますか?

1.顧問先は顧問料の範囲内で依頼できる内容をわかっていない

多くの税理士の料金表では、顧問料の範囲「内」で行う業務が規定されていないものです。また実際に顧問契約を締結するときも、顧問料の範囲内で行う業務について、口頭でも詳細な説明を行うことも少ないでしょう。

なぜなら税理士自身が、顧問料の範囲内で行う業務を漠然としか想定していないからです。顧問料の範囲内業務を想定していないなら、詳細な業務メニューとその料金を設定した料金表を作成していないのは当然です。

もちろん顧問先も同様です。税理士からもらう料金表には業務の詳細が書かれていないし、詳しい説明も受けていない。専門家のサポートが必要な業務が発生すれば、それが顧問料の範囲「内」か「外」か意識せず、まずは顧問税理士に相談するものです。

相談された税理士としては、依頼された業務が顧問料の範囲「外」の業務であっても、事前に詳しい説明をしていないと「別途料金がかかります」とは言いにくいもの。しぶしぶ無料で引き受けざるを得なかった経験を持つ税理士も多いのではないでしょうか。

2.「詳細な料金表」を作成しよう

そのような状況を避けるためには、「詳細な料金表」を作成する必要があります。詳細な料金表とは、提供サービスを細分化して、ひとつひとつの「単価」を記した料金表のことです。

税理士として本業で提供する作業もあれば、周辺業務としての提供サービスもあるでしょう。それらを考えられる限りすべてリストアップして、各サービスの単価を決めます。

次に、顧問料に応じて複数のプラン(コース)を作ります。たとえば「松・竹・梅」「プレミアム・スタンダード・エコノミー」といったものです。

たとえば、もし細分化したサービスが30点あるなら、プランによって顧問料の範囲内で利用できる内容を規定すればよいのです。

1  安心/松/プレミアム      1~30のすべて

2  標準/竹/スタンダード     1~20まで

3  お手軽/梅/エコノミー     1~10まで

2または3のプランを選んでいる顧問先がプラン以外のサービスを依頼してくれば、料金表を見せて説明できます。「あなたのプランで含まれているサービスには、依頼されたサービスは入っていません。追加で料金が必要になりますが、それでもよろしいですか?」

顧問先からの回答は追加料金を支払って依頼するかキャンセルするかのどちらかですから、顧問料「外」の業務を無料で引き受けることはなくなるでしょう。

3.注意! 料金表の明示と契約時の説明

重要なのは、顧問契約時に詳細な料金表を明示の上、納得いただけるまで説明すること。このときプラン外のサービスには追加料金が必要になると、相手にしっかり理解していただきましょう。

契約を焦るあまり(気持ちはわかりますが…)曖昧な説明で終わると、「この作業に追加料金がかかるなんて初耳だ」「そんなの聞いてなかった」「最初に言ってほしかった」と後々トラブルになります。

顧問契約のときは詳細な料金表を渡した上で、あわせて「プラン利用に関する確認書」をいただくのが確実です。もちろん「プラン利用に関する確認書」については、契約書で補完することはできます。が、できれば別にしておいた方が、トラブルを未然に防ぐことができるようになるでしょう。

4.「それ、自分がやりますよ」と積極的に提案できる

上記でお話ししたように、「詳細な料金表(法人用)」と「プラン利用に関する確認書」を用意しておくいちばんの効果は、「顧問料の範囲を超える作業を、無料で引き受けずに済む」ことです。

しかし、それだけではありません。融資してもらうための数々のサポート、金融機関への同行、折衝、経営や販促コンサルティングから補助金サポートなど、

「自分が支援すれば、この事業者さんの状況がよくなるのに」と思っても、「無料ではちょっと」、が本音ですよね。しかし単価が決まっていれば、積極的に提案できます。「○○サポートには○○円かかりますが、いかがですか」とメニューを見せながら相手にボールを投げることができる。「サポートしたいけれど、無料になるので自分からは言い出しにくい」状況を脱却できるので、心理的にとても楽になります。誰だって関与先の役に立ちたいですからね。

自分のノウハウで関与先の業況が向上すれば、先方も自分もうれしい。また事務所の売り上げアップにもつながります。もちろん税理士としての仕事の幅が広がる好機にもなるでしょう。

自分を守るためだけじゃない。関与先のため、また自分の今後のキャリアのためにも、ぜひ用意しておきたいのが「詳細な料金表(法人用)」と「プラン利用に関する確認書」なのです。

ご閲覧ありがとうございました!

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