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年商3億円未満の会社のための財務改革 ミライ財務®
こんにちは!
経営コンサルタント・税理士の森です。
本日は、会社の未来のために投資できる金額の算出方法について、記事を書きます。
「フリーキャッシュフロー(FCF)」という概念をお聞きになったことはありますか?
FCFとは、キャッシュフロー計算書の「営業活動によるキャッシュフロー+投資活動によるキャッシュフロー」の合計金額です。
つまり、本業で稼いだキャッシュと、自社の経営判断で設備投資に使ったキャッシュ(通常はマイナス)の合計金額が、自社の判断で自由(フリー)に使えるキャッシュの残高であるという概念です。
営業活動によるキャッシュフロー100−投資活動によるキャッシュフロー80=FCF20
このFCFを計算する際に使用する営業活動によるキャッシュフローを、自社の経営判断で自由に使えるキャッシュであると捉えることも、一応合理性はあると思います。
ところで、貴社にとっての「投資」とは、建物や機械などの「設備に対する投資」だけなのでしょうか?
会社経営では、設備投資だけが投資ではないと思います。資格取得・従業員への賞与支給や福利厚生制度の導入・広告・研究開発など、投資対象となるものは幅広いと思います。例えば、弊社の投資活動は設備投資もありますが、寧ろ書籍・セミナー・講座・情報誌など情報に対する投資がメインになっております。
このような設備以外への投資に充てた費用は、営業活動によるキャッシュフローから既に差し引かれてしまっている可能性があるのです。それは、営業活動によるキャッシュフローの計算式に原因があります。
営業活動によるキャッシュフローの計算式を見ていくと、概ね下記のようになっています。
税引前当期純利益±運転資金の増減額+減価償却費±利息の受払額・配当の受払額-税金の支払額
ここでポイントになっているのが、「税引前当期純利益」がスタートになっている点です。
要するに、人件費・修繕費など諸費用をまとめて売上から差し引いてしまった後の利益から、営業活動によるキャッシュフローを計算していく事になります。
これでは、自社の経営判断で投資に充てた人件費・研究開発費・広告宣伝費なども含めて、一緒くたに営業活動によるキャッシュフローの金額から差し引かれてしまっている状態になります。
その結果、営業活動によるキャッシュフローの金額だけを見ても、自社の裁量で投資に充てることができるキャッシュの金額が分からないのです。
(例)営業活動によるキャッシュフロー100−投資活動によるキャッシュフロー80=FCF20
※営業活動によるキャッシュフローからは、自社の経営判断で投資した研究費20が差し引かれている。
そこで、営業活動によるキャッシュフローの計算方法を少し見直してみましょう。
下記のような算式で営業活動によるキャッシュフローを算出すれば、概ね「会社の未来のために投資できる金額」が分かると思います。
この見直し後の営業活動によるキャッシュフローを使用して、翌期以降の投資に充てる金額や内訳の予算を立てることができます。
営業活動によるキャッシュフロー100+営業活動によるキャッシュフローから差し引かれた費用のうち自社の経営判断によって投資した金額(研究費)20=会社の未来のために投資できる金額 120
貴社も営業活動によるキャッシュフローの算出方法を見直して、会社の未来のために積極的かつ計画的な投資をしていきましょう。
ご閲覧ありがとうございました!
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