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年商3億円未満の会社のための財務改革 ミライ財務®
こんにちは!
経営コンサルタント・税理士の森です。
今回は、粗利益率が高い商品の潜む罠についてお伝えします。
商品別に粗利益率を見てみると、粗利益率が相対的に高い商品がいくつか出てくると思います。
その粗利益率が高い理由が、製造が難しいから付加価値が高い・なかなか手に入らない素材を使用しているので希少性が高い・需要と供給のバランスが崩れており供給不足の状況となっている(去年のマスクのように)といった理由でしたら納得してよいと思います。
ただし、「なんだか理由がよく分からないが粗利益率が高いしお客様も購入してくれている」といった商品の場合、もしかしたら儲かっているように見えてしまっているだけかもしれません。その理由は、「商品別の粗利益率の計算では販売コストが入っていない」からです。
例えば、他の商品と比較して少し高いし価格が高い事に見合った魅力もない商品であるのに、多額の広告費を掛ける・代理店に多額の販売促進費及び販売奨励金を支払っている・取引先へ購入してもらうために多額の接待交際費を使用しているから、そこそこの量が売れているといったケースがあります。これは、商品の魅力・競争力の低さを多額の販売コストで無理やり補完しており、商品の本来の実力以上の販売実績が出ているのです。
つまり、商品の粗利益率は高く見えても、販売コストを勘案したら赤字かもしれないという事です。これは非常に恐ろしい問題ですね。更に、これは少々間抜けな話かもしれませんが、商品の値引き額を商品別の粗利益率の計算上考慮せずに、売上割引料として営業外費用に計上しているケースもあります。これでは正確な粗利益率の把握ができるわけがありません。
特に小売業など、在庫を抱えるビジネスをされている方は、商品の粗利益率の把握を下記のように工夫してみましょう。
(1単位当たり売上-1単位当たり原価-1単位当たり販売コスト)÷1単位当たり売上×100
今はモノがあふれていて、なかなか商品の売れない時代です。販売コストが多額になる傾向がありますので、売上を追い求め過ぎて、うっかり足元をすくわれないようにしましょう。
ご閲覧ありがとうございました!
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