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こんにちは!
経営コンサルタント・税理士の森です。
本日は、金融機関の本業支援についてお伝えします。
銀行は、ビジネスマッチングや販路拡大・顧客の課題解決など、企業の利益拡大に貢献できるような支援をする事が求められています。単に昔のように貸付&回収だけでは、低金利の影響等で生き残れなくなってきているのです。
しかし、金融機関単独でそのような本業支援ができるのかというと、実際は難しいようです。
1.本業支援とは
金融機関における本業支援とは、「取引先企業の売上向上や利益向上、企業の付加価値向上につながる支援」のこと。
金融庁が発表している「金融仲介機能のベンチマーク」にも、本業支援に関する項目が設けられています。
●金融仲介機能のベンチマーク
https://www.fsa.go.jp/news/28/sonota/20160915-3/01.pdf
※「選択ベンチマーク」の
「(3)本業(企業価値の向上)支援・企業のライフステージに応じたソリューションの提供」と「(10)外部専門家の活用」を参照のこと
2,金融機関が本業支援を行わなければならない理由
金融機関が本業支援を行わなければならない理由は、金融庁からそう指導されているから…でもあるのですが、もっと切実な背景があります。
それは、「新型コロナウイルス感染拡大の影響で、業績が大幅に落ち込んだ企業の本業支援を行って彼らの業績を上げなければ、膨れ上がった借入の返済ができなくなるから」。
金融機関は貸し倒れを絶対に避けたいのです。
多くの企業は、日本政策金融公庫や民間金融機関から「コロナ融資」を借りています。しかし長引くコロナの影響で、それもやがて枯渇しそうな気配。必然的に2回目のコロナ融資(追加融資)が必要になってきます。
今のところは元本据え置き期間(返済猶予期間)で、返済額が増えることはありません。
しかし近いうちに元本据え置き期間は続々と終わっていくでしょう。とくにコロナのごく初期の融資案件は返済猶予期間が半年程度など、その後の融資申請と比較して短めであることが多いのです。
さらにその後2回目のコロナ融資の返済も加わると、かなり資金繰りが苦しくなることが予想されます。追加融資分もあわせて返済できるように、債務企業は今のうちから売上アップや利益率の改善を図らなければなりません。
しかし金融機関職員が事業会社に対して、起死回生の売上アップ法や、的確な利益率改善法を提案し、実行まで持って行ける(いわゆる「本業支援」)ことができるでしょうか?
3.金融機関は専門家の力を必要としている
今、金融機関は士業をはじめとした専門家のサポートを求めています。
なぜなら金融機関は、取引先企業へ本業支援を行わなければならない状況にも関わらず、多くは本業支援をできるだけの人的・知的リソースがないからです。
地方銀行の一部には、コンサルティング部隊を擁するところもあります。が、第二地方銀行や信用金庫、信用組合といった「地域密着型金融機関」の多くは、そのような専門部隊を持っていません。本業支援を行うためには知識やノウハウが必要ですが、
金融機関の担当者はそんな教育を受けていませんし、経験もありません。
効果的な本業支援には、どうしてもチカラ不足です。(というより、酷ですよね…)
しかし先述したように本業支援を行わなければいけない状況にあるため、専門家の助力が求められているのです。
4.金融機関から仕事を紹介してもらえる本業支援策
取引先の課題を解決するサポートこそ、金融機関が行いたい本業支援。では、金融機関が把握している取引先の課題には、どのようなものがあるでしょうか?
(1)客足の減少に関する課題
(2)受注・発注に関する課題
(3)サプライチェーンに関する課題
(4)人材に関する課題
(5)テレワークに関する課題
(6)ソーシャルディスタンスに関する課題
(7)ネット販売に関する課題
(8)営業の方法に関する課題
(9)新型コロナに関する課題
(10)ビジネスモデルに関する課題
(11)事業の売却・承継に関する課題
これらの課題を解決できるアドバイスができる専門家なら、金融機関から仕事を紹介してもらえる可能性は高まります。いかがでしょう。「○○なら得意」「△△ならお役に立てる」と、分野によっては腕に覚えのある方も多いのではないでしょうか。
5.金融機関へのアピール方法
もちろん金融機関が専門家のサポートを求めているからといって、やみくもに近所の金融機関を訪問して自分を売り込んでも逆効果です。「○○なら得意」「△△ならお役に立てる」と一方的に売り込んでくる専門家に対して、金融機関が警戒するのは当然です。
金融機関から仕事を紹介してもらえる関係を作るときは、大局的な営業戦略が重要になります。
ご閲覧ありがとうございました!
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